争点整理の基本的な技法と実践方法を体系的に解説!
本書の特色と狙い
2009年から5年間、最高裁判所調査官(民事)を務めた現役裁判官である著者が、自ら積み重ねた経験をもとに、事例紹介やQ&Aを交えて、争点整理の技法を基本からノウハウまで詳解した実践書!
争点整理の手続、法規範や技法についての体系的な解説に加え、2つの架空事例を題材に争点整理のケース研究を行い、争点整理を的確に進めるために裁判官に必要な知識、考え方、技法を解説!
初めて民事訴訟の単独事件を担当する若手裁判官や民事訴訟に携わる弁護士などの法律実務家はもちろん、裁判官が何を考えて争点整理を行っているのかを知りたいと考える司法修習生、法科大学院生、法学部生にもお薦めの書!
編集担当者から一言
本書は若手裁判官の方に読んでいただくことを念頭に執筆されていますが、争点整理が裁判官とそれぞれの代理人弁護士との間のやりとりの中で進められていくことを考えると、ぜひ弁護士の方にも読んでいただきたいと思っております。
本書の主要内容
第1章 争点整理の目的
1 争点整理とは
2 なぜ争点整理が必要か
3 争点整理が適切に行われないとどうなるか
第2章 争点整理の手続
1 はじめに
2 争点整理のための3つの手続
第3章 争点整理を規律する法規範
1 はじめに
2 釈明権・釈明義務
3 自白
4 適時提出主義と時機に後れた攻撃防御方法の却下
第4章 争点整理の技法
1 争点整理の基本方針
2 点整理の流れ
3 争点の把握
4 事実認定を見据えた争点整理
5 頭議論の技法
6 争点整理Q&A
第5章 争点整理実践編─ケースでみる争点整理
第1節〈ケース1〉争点整理がうまくいかなかった乙裁判官のケース──理事の不当解任
第2節〈ケース2〉争点整理がうまくいった甲裁判官のケース──取締役の不当解任